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2011-02-28

2/15 実践研究会 定例会報告

【期日】2月15日(火)18:30〜
【会場】成城学園初等学校
【参加者(敬称略)】 遠藤・加藤・木村・澤田・瀧川・野口・蓑田(7名)

 今回は皆さんお忙しいからでしょう、19時を過ぎても集まったのは7人。少ない人数での定例会になりました。しかし、いつもながら明日につながる活動になったことに、かわりはありません。学芸会シーズンということもあり、とても有意義な時間を過ごさせていただきました。

1、実践報告  野口 祐之先生
「演劇クラブ・ダンスクラブ合同公演『コスモレンジャーゴー!ゴゴー!』」


 まずは、私学半日研修会で上演された『コスモレンジャーゴー!ゴゴー!』の実践報告をしていただきました。演劇クラブ6人、ダンスクラブ11人で作り上げた劇をビデオで上映していただき、その後、練習での苦労話、工夫点等を話していただきました。
 今回の劇に関して、野口先生が工夫したことは、「子どもたちの良いところを見出し、認めて褒めていくこと」。これを心がけたことで、子どもたちは、意欲的になり、教師も明るく前向きな気持ちになり、双方が楽しく劇にのぞむことが出来たそうです。
  苦労した点は、「全員がそろう時間を作ることが難しかったこと」「スタッフ制度が学校行事のように確立していなかったこと」など、学校全体で取り組むこと でないからこそ出てくる悩みが挙げられました。しかし、この点に関しては、冬休み中に時間を二日間作ることによって、解決したそうです。冬休みを利用した ことで、劇だけにしっかりと集中できたことや多学年の子どもの交流がより密になるという利点も得ることが出来たそうです。
 また、ダンスクラブの先生も野口先生同様子どもを褒めてのばしたいという気持ちを共通にもっていたので、指導においては明るい雰囲気でできたとのことでした。

  実践報告に対して、「既存の台本を使うのではなく、少ない人数にしかできない台本を用意する。」「種類の異なるダンスを劇でつなぐ。」など「クラブでしか 出来ないことをやることに意味がある。」という意見が出ました。また、野口先生が劇練習のときに常に出している「劇通信」に対して、子どもたちが何をやっ ているのか分かりやすくて良いという意見もたくさん出ました。保護者にとっても、うれしいですよね。
 本番当日は、子どもたちはみんな自信とやる気を出して、輝いていたとのことでした。いろいろ輝く場所があるって、素晴らしいです。

2、実践報告 澤田麻美子先生
「学習発表会3年総合『ライス イズ ワンダフル』」

 次の実践報告は、クラブ講演とは、うってかわって96人の児童をみんな平等に出演させ、しかも20分以内に必ず終わらせなければいけないという厳しい制約の中で行われた発表。通常は、動きの少ないプレゼン発表になりがちなものを何とか変えようと試みたそうです。しかし、三クラスを合同で練習させる時間と場所が制約されていることや、児童の調べた内容が多岐に渡るためそれを集約しなければいけなかったこと等多くの問題があったそうです。
 「動きとしては、面白く観客を飽きさせない工夫がたくさん施されていたが、内容が多すぎる」「子どもが調べたことをまとめただけでは、劇にしない方が分かりやすい」等厳しい意見も出ました。しかし、「だからといってここでただの発表にしてしまっては、「劇」そのものがなくなってしまうので、何とか劇を残す工夫をしてほしい」という意見が多かったです。
「ストーリー仕立てにして、起承転結を作り、その中で出題するクイズ等を、子どもたちに考えさせる。」という意見が解決策として出されました。厳しい制約の中で学校劇を作り上げる工夫は、今後の私たちの課題になっていきそうです。

次回の実践研究会は3/26(土)年間予定では「実践ツアー」となっております。詳細については判り次第、ホームページでお知らせいたします。


【文責:瀧川】

2011-02-13

2/5 翠会 定例会報告

【日 時】平成23年2月5日(土)14:00〜17:00
【会 場】成城学園初等学校 小会議室
【参加者】北島、木村、久保、土井、長谷川、蒔田、山本(留)、百合岡 (計8名)

①斎田先生の作品紹介『ママの口紅』
○中学生向き。昭和28年頃に発表されたもので、斎田先生の作品としてはちょっと珍しいもの。戦争未亡人とその息子・娘の話。
・時代背景をまず理解しなければ。間借り・押し売り・戦争未亡人・傷痍軍人・・・など今の生活からはなかなか想像しにくく、今の中学生には分かりにくいだろう。
・玄一を置いてきたのはご飯を食べさせられないから?りえ子に高い月謝でピアノを習わせるのは昔の自分のような贅沢な暮らしをさせたいから?母の経済状況がよく分からない。
・玄一と母・りえ子とはどのくらいの頻度で会っているのだろうか。母と苦しい生活を送っているはずのりえ子は屈託がなさすぎるのでは?玄一も自分の思いをしゃべりすぎているような印象。
・離れ離れになった親子が久しぶりに再会した時に、既にそれぞれの生活ができてしまっていてうまく噛み合わない・・・という点で現代にも通じるテーマがある。
・「口紅」は何を象徴しているのか?劇中で二回も口紅をつけるシーンがある。
・昭和23〜30年頃は住宅問題が深刻だった。アパートを借りようと思っても借りられず、一軒家の女中部屋を借りたりしていた。女の人が口紅をつけるのは日常的ではなかった時代。ここでの「口紅」は、日頃の鬱憤を晴らし、自分自身を解放しようとする象徴か、また男に頼らず一人で生きている気概みたいなものの象徴なのでは。
・戦後、上野の地下道には戦争遺児の浮浪児がいっぱいいた。外食券制度、お米の通帳・・・お米が自由に手に入らない時代。宿泊行事にお米を持参したりした。
・私たちには書けない時代背景の作品。戦争の時代の話をもっと伝え合う必要性を感じる。
・実際に戦争に行った人はなかなか話したがらない。刷り込み、教育の恐ろしさを戦争体験者は知っている。小さいころに叩き込まれたことはよほどのことがない限り変わらない。

②中学生クラブ用脚本『静かの森で』
作:山本留実 (○と→は作者から)
○戦争によって森の静けさが破られ、普通にあったはずのものたちが消えていく。ここで登場する妖精は自然の代表者。でも、たとえ消えてしまっても、同じことが繰り返されても、また再生されていくのだという希望も描きたかった。平和というものを意識して書いた。
○ヘリコプターの大編隊が通る緊急事態のシーンは、作者の実体験によるもの。何十台というヘリコプターが突然すごい大音量で通り過ぎ、戦争か!?と思った。その体験がこの作品を書くきっかけになった。
・前半の遊びの部分が長すぎる印象。また、最後が戦争というのがやや唐突な印象。妖精にとって自分たちの生活を脅かすのは人間の戦争でなくてもよいのでは。
・この劇を演じる子供たちとそれを見る観客に、自分の描きたい世界を分かるように伝えようとして描いているか?分からなくていいと思ってはいないか?
→脚本にしては伝わらない部分が多いが、舞台としては感じ、伝えられていると思っている。中学生と一緒に考えながら作っている部分もある。台詞はきっかけであり、演じる人に預けている部分も多い。
・脚本に書かれていない部分の物語の背景などが多いので、他の人がこの脚本を扱おうと思っても難しい。ト書きなどでもっと説明する必要がある。
・脚本と台本の違いでもある。これは台本であり、脚本として読めるものにつくっていく必要がある。現実的にこの台本の中だけでは読み取れきれない。舞台を観るとわかるのだが…。留実さんが描こうとする世界をより普遍化する方法はないのか? 
・この脚本を子どもたちにやらせるよさは何か。まずは子どもに分かるように書かなければ。
→子どもに対しては一緒につくっていこうという意識でやっている。「妖精ものをやりたい」「妖精ってどんなイメージ?」「この子だったらどう言うか?」などといろいろ意見を出させ、形にしていく。だから、子どもたちは理解しているし、舞台としても伝わるものになっている。ただ、観る人の年代によって受け止め方の違いはある。
・キャラクターの設定がアニメ世代の雰囲気。その年代の子たちには分かりやすいだろう。
・作家の方向性というものもある。万人に理解してほしいと思って書く人とある年代にターゲットを絞って書く人とで書き方は違って当然。これは文化祭上演を目標にしているもの。

③クラブ練習用台本
『落し物』『どっちにするの』『バレンタイン』

作:土井彩子
○クラブ活動の合間のちょっとした時間にやるもの。発表会が終わった後や、ある学年だけでやる時など、計画外の時間に扱えるものがほしいと思ったので書いてみた。
・『どっちにするの』…「お楽しみ会で何をやるか?」意見が対立する男子と女子に、どっちにもいい顔をしてしまう男の子のストーリー。脚本としてふくらませると面白くなりそう。追い詰められた子はどうするか?当日欠席?折衷案を出す?まったく自信がなくて自分の意見を言えない子が変わっていくという話にするか。「明日学級会でどうしよう?」と追い詰められるところからストーリーを始めるか?
・子供たちに考えさせれば面白いアイデアが出るのでは。学級会の投票の仕方(みんなの前で挙手?無記名投票?)によっても変わるかも。
・台本があった方がいいのか?『落し物』では、「さいふが落ちている」というシチュエーションだけ設定して、即興でさせてみたらどうか。
・慣れていない子どもたちにとっては、初めは台本があった方がやりやすいのではないか。限られた回数で継続した活動ができていない中で、また自分の考えをなかなか述べられない子どもたちにとっては、即興で物語をつくるのは難しい。
・半分くらいの台本にしたり、シチュエーションや登場人物だけを設定しては?
・クラブの合間の時間の活動として、立ち止まる、振り返る、など身体を使った遊びをすると練習になる。

【次回】3月の翠会はありません。4月は劇作ゼミとの合同になります。
(文責・百合岡)

2011-02-06

1/18(火) 実践研究会 定例会報告

【会場】成城学園初等学校
【参加者(敬称略)】
 遠藤・帰山・加藤(陸)・川原・木村・澤田・瀧川・武田・中田・中村・林・宮崎 ・・・計12名

1、 わらべうた(15)
武田晋一先生

 今回は、オニごっこ3本立てでした。まずは、「かわのきしのみずぐるま」。急いで相手を探して二人組になる遊びです。オニを真ん中に、うたを歌いながら回り、「いちにっさん」の合図で、ぱっと相手を探して二人組に。オニもこのとき誰かと二人組になりますが、既に二人組になっているうちの一人とも手をつなぐことができます。誰とでも手をつなげるのはオニの特権。オニになるのが楽しみになりそうな遊びでした。
 続いて、「あずきっちょ&ひやふや」。まずは、オニ以外の人が手をつないで円になり、「あずきっちょ まめちょ」と歌って、床にうつ伏せに倒れます。オニは、「ひやふや」と歌いながら、みんなのまわりを歩き、「はやくにげろや はなこさん」でオニが止まると、みんなは一斉に逃げ、オニがそれをつかまえます。逃げる子をオニがつかまえるというスタンダードな遊びですが、「あずきっちょ」「ひやふや」というようなうたの言葉が楽しいものでした。
 3つめは、「りんしょう」。みんなは輪になり、オニ(最初は一人)は輪の外側を歩きます。子どもたちは「りんしょう りんしょう…」と歌いながら回り、オニは反対の方向に歩きます。「なーも」でオニにタッチされた子は、オニの後ろについて回ります。続けていくと、オニの円がどんどん大きくなります。大人数でやってみたい遊びでした。

 最後に、早口言葉。「お別(わか)れ お哀(あわ)れみ お謝(あやま)り」。難しい!
武田先生からは、「早く言うより、はっきり正しく言うことが大切」とご指導頂きました。

2、加藤陸雄流 演出講座(2)
成城学園初等学校 加藤陸雄先生

 今回のテーマは、「動きはセリフ」。登場人物は男と女の二人だけ。(女)「ねえ、ねえったら」(男)「何だよ」と始まる二人のやりとりをペアになって演じます。(女)「ねえったら」と話しかけるときは後ろから回りこむ、(女)「じゃあ、いい」とすねるときには目線をはなしてそっぽを向く、など、動作で感情を表すように工夫して実際に演じてみました。全員が一度演じた後、加藤先生から、こんな課題が。「最後のセリフ(女)『ああー。スッキリした。』のときの男女両方の思いが観てわかるようにするにはどうすればいいですか?ヒントは、『主』と『従』の関係をはっきりさせること。基本として、『主』は動かず、『従』が動きます。」この課題をもとに、再び、動きを考えました。(女)「ねえ」に対して、男はどう反応するか。例えば、女の方をちらっと見てすぐに目線を外す。(女)「そんなんじゃない」(男)「じゃあ、何なんだよ」では、男女対等の関係を表すために二人とも立ち上がる、などなど、まさに、「動きはセリフ」とはどういうことかを、実際に演じながら、加藤先生にアドバイスして頂きました。
「子どもが演じる場合、機械的に動きをつけていると、本番でセリフや動きを忘れてしまったときパニックになってしまう。でも、練習のときから、その人物がどんな気持ちかをとらえて、ではその気持ちを表すためにどう動くかを考えて演じさせていればパニックにならない。」という加藤先生の言葉。本当にその通りだと思いました。

3、指導案検討
立教小学校 中村 俊英先生
 中村先生が、2月に行われる東初協半日研修会で授業をされるということで、国語科指導案を検討しました。
 単元名は「『ことわざ』をあらわすお話をつくり、リーディング(リーダース)・シアターで表現しよう」。立教小学校で編集された冊子「ことわざ・四字熟語・慣用句」を教材として活用すること、「書く」「読む」「話す・聞く」活動をより充実したものとするために劇活動を取り入れること、この二つが前提条件であるということでした。中村先生の指導案では、冊子にあることわざの中からお話にしたいと思うものを選び、お話をつくる。それをもとに、グループごとにリーディング・シアターの台本をつくり、発表し、鑑賞し合うという授業展開でした。これに対して、「リーディング・シアターはやめるべき。動きをつけた劇をやらせた方がよい」。「国語科の授業なのだから、国語科として成立していなくてはいけない。」「単元目標を見直す必要あり。ことわざや慣用句を、字面だけで学ぶのではなく日常的に使えるようになることを目指す。それを達成する手段としての動作化であるべき。」など厳しい意見が出されました。具体的な授業展開として、「例えば、『目が出る』という慣用句ならば、スーパーで買い物。値段を見るとものすごい高額。「ひえ~!」、さてこれにあてはまる慣用句は?というような短い劇を作らせてはどうか。」などのアドバイスがありました。「国語科としての目標を達成させるための劇活動」。これが、授業づくりの鍵となりそうです。現在、中村先生の学級は閉鎖中であるとのこと。…がんばってください!

次回の実践研究会は 2/15(火)18:30〜 成城学園初等学校

1、実践報告「生活科学習発表」 澤田麻美子さん
2、和太鼓実習(時間を多めにとってたっぷりとやる予定)

です。ご参加お待ちしております!