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2011-05-29

5/13 脚本研究会 定例会報告

【日 時】平成23年5月13日(土)19:00〜21:00  
【会 場】成城学園初等学校 小会議室
【参加者】池田、加藤、木村、久保、橋本、保坂、山本、百合岡 (計8名)
  
1、『動物会議』
作:池田 靖


【あらすじ】
 クマやオオカミ、ライオンなど動物たちが円くなって会議をしている。人間たちにマスコット扱いされることに憤りを感じるクマたちが、「俺たちの誇りと威厳を取り戻すんだ!」と立ち上がるが・・・

<作者より>
○10年以上前に書いた初めての作品を直したもの。上演はされていない。
○一人の女の子がテディベアを抱えて遊んでいる様子と、クマが村に出てきて撃ち殺されたという報道と、その二つの像が結ばれ面白い作品が書けるのではないかと考えた。


・この会議は何のための会議?その結論は?
→会議のテーマは「動物たちの威厳をもっと示すにはどうしたらいいのか?」、結論は「もっと人間と動物は仲良くしよう」ということ。
・動物の中での対立構造がはっきりした方がよい。例えば、人間にちやほやされてペッ
ト化されている派と、猛獣は強くあるべきだという派と。
・クマの葛藤と価値観の変化をより深めて描くとドラマになる。クマを主人公にして、人間が大嫌いだったのが、それが変わるほどの事件が起きる・・・というように。
・実際にクマで困っている現実があるので、「威厳がない」という設定はリアルではない。それよりも、棲み分けがうまくできないことへの迷いの方があるのではないか。
・メルヘンとしての面白さがある。「猛獣狩り」のゲームを動物たちがやってみて、クマが「こんなチャラチャラしたゲームを作るなんて」と怒り出すシーンなど笑える。
・動物が飼いならされることの是非を真面目に問うのではなく、動物を借りた人間ドラマとして軽いタッチで描くと面白いのでは。硬派なはずのクマがことごとく思い通りにいかず格好つかないとか、アウトローなオオカミとか・・・。
・会議のシーンでは、話し合いだけでなく再現シーンを入れるとよい。
・着ぐるみではなく、象徴的に演じる方がよい。
・小学生が遊び感覚でやっても面白いかもしれないが、中学生か大人向きにするのがよいのでは。
・舞台設定をしっかりと決めて、じっくりと熟成させるとよい作品になるだろう。


2、プロット相談
久保 由美子 

<あらすじ>小学四年生のサッカー少年「誠」が主人公。練習熱心だが、人付き合いが苦手なところがあり、チームの一部のメンバーたちは誠を快く思っていない。合宿の最終日にお楽しみ会をやることになったが、うまく意見がまとまらず・・・。

<作者より>
○サッカー日本代表キャプテン・長谷部誠選手の本からヒントを得た。周囲の状況に左右されずに自分自身が心を整えて立ち向かっていく、という思いを描きたかった。
○サッカーを舞台上で演じるのは難しいかもしれないので、動物を主人公にし活動も人間らしくない変わったものにするのもよいかと考えている。

・誠の家族が病気という設定はありきたり。誠が「真面目にやっているのにうまくいかない」ということに焦点を当て、指導者には評価されキャプテンに任命されるが、仲間同士では「なんであいつがキャプテンなのか?」と思われてしまう、そのギャップをドラマにするとよいのでは。スポーツものではそれもありがちだが・・・。
・あまりうまくいかないけど努力する子というのはいるが、その子自身は意外と気にしておらず、まわりがやきもきするパターンが多い。
・お楽しみ会の場面からで充分ストーリーができる。自分の苦手なことを皆にさらすには相応の理由がいる。チームの雰囲気が悪くなったのを立て直すために、誠が自らの弱点をさらし、周囲も少しずつ自分を出すようになる・・・という展開にするか。
・スポーツの場面をそのまま描くのは難しい。ベンチの中の様子で試合の様子を描く手法もある。(ダッグアウト)
・海外で活躍する一流のスポーツ選手は、その国の言語をすぐ取り込むとともに、自分から仲間に入っていこうとする姿勢、自分を隠さず真摯に取り組もうとする姿勢を共通してもっているように思う。
・「こういう状態の子」に「こうなってほしい」という作者(教師)の願いから作品がはじまっているように感じるが、あまりそれを前面に出してしまうと空論じみてしまう。誠のように一時間前に練習に来てストレッチをすることが本当に「良い」ことなのか?それに対して文句を言う子たちは「悪い」のか?作者がはじめから善悪を分けてしまうのではなく、それぞれの人物に言い分があるという立場で描かないと面白くならない。「願い」ではなく、気になる「事実」や「エピソード」からドラマが始まるようにしたい。
・動物や宇宙人ではなく、ぜひ久保さんには人間ドラマを描いてほしい!


◆運動会シーズンということもあってか参加者は少なめでしたが、活気ある充実した会となりました。発表された池田さん、久保さん、お疲れ様でした。次回のゼミは6月17日(金)19:00〜「斎田賞受賞作品より学ぶ」特別勉強会 です。
皆さんの参加をお待ちしています!
【文責:百合岡】

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