トップページ

2012-09-17

2012年度【翠会】合宿 記録

【日 時】9月1日(土)11時〜 2日(日)10時
【会 場】多摩センター「山晴」
【参加者】北島先生、木村、長谷川、金平、芦澤、森美、藤内、山本留、久保、二見、岡、木越、林、川西、石坂、蒔田

 今年も、夏の終わりのスペシャルイベント、翠会合宿が山晴を会場に行われました。黎明脚本集の執筆もあり、それぞれがイメージをふくらませながらの作品検討は、例年にも増して活発で、それをまとめる北島節も健在。充実した1泊2日となりました。以下、脚本検討を中心に、内容を報告いたします。

『物まねごっこで遊ぼうよ』
作者:長谷川安佐子
 黎明脚本集低学年に提出予定とのこと。ジェスチャーごっこなのか、まねっこなのか、そのあたりをはっきりさせた方がいい。さるはいろんなものを見ているから上手だとか、ものまねは楽しいなどというメッセージが浮き上がるといい。ゴリラ対他の動物とのやりとりにしたら、出入りが生まれるのではないか。ゴリラではなく、クマにしたらどうか。などの意見が出された。北島先生からは、低学年は物まね自体を楽しむのでいいのか。登場人物が「物まねあそびはたのしいな」と連呼すれば、観客は子どもの創造性を高める作品。と評価する。というお話があった。

1年生学習発表会台本『みんな ともだち』
作者:芦澤明美
 歌を4曲取り入れた作品。入学式からスタートなのは違和感があるから、振り返りにした方がいい。コールを工夫して、一人一言は言えるようにさせた方がいい。音見つけの遊びを取り入れたらどうか。コールをグループでやったらどうか。例えばボディパーカッションを入れるなど、系統の違うものを入れたらいいのでは。2人の子どもの交流を寸劇で入れながら展開していくのはどうか。などの意見が出された。北島先生からは、書くための目標を決めて書いていったらいい。子どもに聞くといい。というお話があった。

『うちゅう人の友だち』
作者:久保由美子
 宇宙交流が進んでいる時代のお話。宇宙人遊びは、地球人の遊びとはまったく違う方がいい。宇宙人だということがわかる明確な違いがわかるといい。「いいとこたくさん見つければ~」という歌詞があるが、そうでなければ友だちになれないのか。最初から、異文化交流をしているところからスタートしてもいい。何か事件が起きるといいのでは。遊びの違いではなく、文化的な違いにするのはどうか。宇宙人は感情がまったくないという設定ではどうか。遊べなくなっている地球人に歴史を学んできた宇宙人が昔の遊びを教えるという話はどうか。などの意見が出された。北島先生からは、うそを書くけれど、「あるかもしれない」というものを書くことが大切。教育的な視点が必要。というお話があった。

『ぺったん・ぺったん・ぺったんこ』
作者:森美都子
 くっつくきっかけは、「うそをつく」こと。そこがわからない。おしょうがうそをついているのに、他の人がつくのがおかしい。おしょうの性格がよくわからない。おしょうさんのお母さんの話が前に出てこない。うそをついても3日で許されるのか。なぜおしょうに預けるのか。和尚以外もうそをつくスチュエーションが必要では。くっついていく様子がおもしろい。おぼうさんではなく、小ぼうずにして、最後にお坊さんが出てきて解決するというのはどうか。北島先生からは、おもしろおかしい話という部分を大切にすれば、とてもいい脚本になるというお話があった。

『ぞうさん』
作者:藤内直子
 12月、児童文化部の研究授業を受けている。2月に発表会があるので、そこにからめて舞台発表するつもりの作品とのこと。大阪万博の時、神戸港から万博会場まで象が歩いた史実をもとにしている。今の写真と当時の写真とを並べて写すとよいのでは。かたつむりの冒険から、象の気持ちに主題が移ってしまっている。かたつむり、人間の子ども、象をすべて児童が演じるのは無理。動きがないので1年生にはむずかしい。リーダースシアターの方がいいのではないか。などの意見が出た。北島先生からは、アイデアが素晴らしいから、様々なアイデアが出る。本物が見たい、見られた!という気持ちが大切では。というお話があった。

『字が書けなかったライオンの王様』
作者:木越憲輝
 黎明に載せる高学年用の人形劇脚本のプロット。人形劇にふさわしいか、高学年用としてどうかを相談したい。見せる対象は低学年とのこと。なぜ、王様は自分が言う内容を書けと言わないのか。人形劇としては、場面の動きが少ないから、面白味がないのではないか。高学年で、ラブストーリーはむずかしいのではないか。でも。この話のエンディングを生かし、「力強さ」「芸術性」「ファッション性」「知性」などを相談して実施していくが、結局字が読めないことに気付く、というのはどうか。字の読めない王様に、うその手紙をあげる話もできる。読めないことをごまかすために、適当な字を書いてみせるという形もある。道徳に「ひとりぼっちのライオン」というのがある。相手に合わせようとするライオンが、かえってうまくいかないという話。それと似ている。などの意見が出た。北島先生からは、脚色ではなく、オリジナルにしたらいい。そのためには、最後になぜメスライオンが王様に声をかけるかという点から考えなくてはならない。というお話があった。

 ここで初日の脚本検討は終わり。夜の懇親会前に、800字のテーマが発表となりました。今年のテーマは

◎わがままな□⇒□には職業や動物、物語の主人公を入れます。
◎この一言を入れて作る(1つだけで良い) 「ごめんなさい」 「もうかった」
◎ことわざから「負けるが勝ち「灯台もと暗し」「頭かくして尻かくさず」

 ゲルマニウムパワーとアルコールパワーとでめぐる頭脳から、どんな作品ができるのか…夜の報告はとばし、2日目朝は、8時30分から再び脚本検討となりました。
 
 『よく晴れた朝に』
 作者:林久博
 以前小峰書店から出した脚本集で、朗読劇で載せたものを、低学年向けの舞台劇として構成しなおしたい。著作権の点では「童話屋刊『のはらうた』より」と載せれば大丈夫だと思う。黎明に載せるとすれば、監修の先生方のお考えを聞く必要があるだろうとのこと。ミノムシの大量発生を見て、ミノムシが糸を使って移動できるなどの生態を知った。飛べないことが悲しい性という考え方でいいのか。舞台の動きなどを考えると、制約が大きいのではないか。それよりは朗読劇の方がイメージを膨らませることができていいのではないか。イモムシという素材が面白い。生態のおもしろさをもっと取り入れたらどうか。動かない女の子を主人公にすると、動きのない舞台になってしまう。なんで私だけ羽が生えないの?などのとまどいとか…。舞台の終わりのイメージの美しさもほしい。命のせつなさとそれに対する作者の思い。集団での動きや歌などを入れる方法もある。などの意見がでた。北島先生からは、出たいのに出られない主人公を、外の仲間たちがどうするか、というところに作品の面白さが出てくる。一緒にできることを考えるといい。というお話があった。
 
 そして最後に行われたのが、800字創作の発表。紙面の都合でタイトルしか紹介できませんが、それぞれに個性的な作品が提出されました。

『買ったのに負けた』(蒔田)
『1年生の教室であったこと』(芦澤)
『わがままな八百屋』(長谷川)
『わがままな美容師/ごめんなさい』(川西)
『ごめんにゃさい』(森美)
『わがままなタブレットパソコン』(藤内)
『わがままな2人』(山本留)
『わがままなダンゴムシ』(林)
『いい学校(灯台下暗し)』(金平)
『どっちがわがまま』(木村)

 年に一度、一泊で作品を検討し、語り合い、800字創作で脳に汗をかくこの翠会合宿。学校での日々に忙殺される中でも、その時間が自分の中に聖域のように存在し、あの時間・空間を思い出すと「書くぞ!」という気持ち(「書かなきゃ!」という切迫感かも(笑))が湧き上がってくるのを感じます。今年も参加できてよかった。
【文責:蒔田敏雄】

0 件のコメント:

コメントを投稿