2012-10-29

9月 脚本研究会 定例会報告


【場所】成城学園初等学校 7時~
【参加者】岩崎、池田、橋本、森田、加藤陸、木村、金平、保坂、野口、塚田、岡、林

 いよいよ黎明関係の脚本も差し迫ってきているようで、今回は3本の脚本検討を行いました。

『風の丘ボランティア』(高学年用)
作:金平純三
<あらすじ>
 風の丘ホームにボランティア活動に行くことになった子どもたち。ホームでやる出し物の内容を考えたり、練習をしたりする子どもたちの中に、今一つ協調性を欠く美登里がいた。そして、ボランティア当日。ホームで、震災のために家族を亡くしたトメさんと一番心を通わしたのはその美登里だった。

《作者から》前回、「五月とマーガレット」が難しく、何か他の題材でと相談したところボランティアというヒントを頂いたので、「本当のボランティア」というテーマで書いてみた。中学年の生活劇ということで考えている。

・子どもたちのボランティアという言葉に対する思い違いはよく分かる。その答えがない。子どもが本当のボランティアということに気づく。
・決して間違ったボランティアというわけではない。そういう方法もあるが、心の奥に入っている人間の結びつきに触れていくことが効果的な部分もあると気付かせたい。
・新しい視点を子どもたちがどうやって発見するか、それがドラマだと思う。
・子どもたちが美登里の立場をまったく知らないというのが不自然。別のキャラクターにした方がいいかもしれない。
・劇に山がない。転の部分がない。それを何に置くかが大切。舞台上、見かけは楽しい。見終わった後、感銘を与える仕掛けが弱い。
・子どものしたことによって今まで心を開かなかったおばあちゃんが初めて心を開いた場面を作るともう少しクライマックスがはっきりとする。
・歌の入るところが弱い。
・最初の歌の歌詞「さあボランティアをはじめよう」という歌詞も気に入らない。
・震災にあったおばあちゃんの扱いが難しい。
・美登里が震災のため転校してきた子とした方が美登里のキャラクターがはっきりとする。また、その方が美登里が練習に参加しなくても無理を言えない理由にはなる。
・4年生が高齢者も演じるのが難しいのではないか。4年生がやるとそれだけで下手すると笑いが起きてしまう。
・4年生なりにボランティアって何だろうって考えられると劇としてはよい。
・ボランティアって何だろうということは、子どもたちだけでは解決できない問題ではないか。

『ならしてみたいな』(中学年用)
作:塚田理恵
<あらすじ>
小人のトムはお父さんから季節を変える鐘のならし方を教わっている。お父さんが席をはずしているすきにくまの兄弟ピピとペペがやってきて、試にと言って秋の鐘をならしてしまう。秋にはなったものの木の実はやせ細っておいしくない。夏の呪文しか覚えていないトムはとりあえず季節を夏にするが、暑過ぎてピピが倒れてしまう。

《作者から》元は、院内学級で創った人形劇作品。もう少し短かったが、長くしてみた。

・季節が変わるごとに背景が簡単に変えられるのは人形劇ならではのよさ。
・3ページの「パロムさんパロムさん」というのは誰が呼んだのか?
・最初にお父さんが見本を見せてやると分かりやすい。
・春の呪文を間違いやすいものにするとよい。
・この作品の意図は何?⇒自分の仕事に責任をもつ。ということ。
・この作品の場合は、トムは悪くない。トムがベルを取られるのではなく、おだてられるなどして渡してしまう方がよい。
・院内学級にいる子たちが、対象になるわけではなく、異学年交流やボランティアなども考えられる。となると、ドラマ性は必要。
・秋になったことを大事件として知らせるのではなく、急に秋になったことによって飛んでくるのではないか。
・テーマの一つに季節のよさを入れてもよい。
・この熊が冬眠が終わって出てきてお腹がすいていて、トムをそそのかすという話になるとストーリーとしてはつながるのではないか。
・何にもっていくための話なのかということによって、設定が違ってくる。
・ひとつの季節のもつ意味、重さを重視するのであれば、他の部分を削って、そこに重点を置いていけばいい。
・もう少し他の登場人物が出てきた方が、劇として面白いと思う。
・ミニ脚本は一つの壁を乗り越えたら終わり。そのくらいにしないと、説明不足になってしまう。

『いつかこの空を』(低学年用)
作:林 久博
<あらすじ>
いつも仲間と楽しくくらしているみのむしだが、ときどき鳥や自分よりも大きい虫に狙われたりします。時間がたって大人になると男の子たちは成虫して蛾になるが、女の子たちは・・・。

《作者から》みのむしの朗読劇を以前書いたが、朗読劇だと演じてもらう機会が少ない。それを大人数で舞台でできるように書きかえてみたいとずっと思っていた。みのむしの性質はほかにもいろいろあるのではないかという翠会のアドバイスをもらった。脱いでしまったり、周りにあるものを取り込んでカラフルになったりという遊びを入れた。最後のところがどうしても重いので、前半と雰囲気が違ってしまう。

・低学年の劇なので、後半の部分を思いきって切ってしまって、遊びで終わらせてしまってもいいのではないか。
・ドラマがあるのかと考えたら都合よく助けにきてというところで終わるだけでなく、3つ目で何かしらのドラマが必要。
・ご都合にしないならば、命からがら逃げられたでいいのではないか。
・みのむしの生態を知らせたいのか、間違いに気づくという方向にもっていくのか。
・低学年の劇としては長いのではないか。
・3回目にミノムシのみのがあってよかったという出来事があると落ちつく。みんなにうらやましがられるようなシーン。寒くなったときに暖かいなど。冬を越せるというのであれば、それが魅力となる。
・鳥は出さない方がよいのではないか。鳥にはかなわない。トンボ程度にで落ちつけたい。
・タイトルも考えて直して。
【文責:池田】

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