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2013-01-28

加藤陸雄のニューヨークひとり旅【その3】


8月11日PM2:00 「STOMP」

今回の報告は劇ではありません。打楽器パフォーマンスの舞台を2本観てきました。「STOMP」・・このチームは日本にも何度か来ています。私は本当に大好きで、来日するたびに観ています。このポスターのように大きなゴミバケツのフタをたたき合ったり、デッキブラシで床を叩いたりこすったりして音とリズムを作るんです。身近な物を使って様々な音を作り、ノリのいいリズムに仕上げて舞台に上げてくるのが「STOMP」というチームです。その彼らの本拠地がこのニューヨークにある「オーフレイムシアター」なんです。「本場のストンプを観るぞ!」それが今回の旅のもう1つの楽しみでもありました。
 ワクワクしながら座席に座りました。彼らは言葉を発しません。リズムとパフォーマンスと表情で観客をグイグイ引っ張り、大いに笑わせてくれるんです。あの表情ととぼけたしぐさは日本人にはできないものだなあと思いました(日本人がやったらわざとらしくて見ていられないでしょう)。おなじみのデッキブラシに始まり、ボディーパーカッション、こん棒、ビニール管、ゴミバケツ、新聞紙、ライター、ドラムカンにキッチン流し台・・・それらが彼らの手にかかると見事な楽器に変身し、実に気持ちのいいリズムを生み出すのです。しかも以前見たそれらよりも数段バージョンアップされていました。観てよかった!最高の舞台でした。
 そしてもう1つ。今回のビッグサプライズは・・・上のポスターの女性、名前を宮本ヤコさんといい、STOMPメンバーの中で唯一の日本人なんですが、彼女と友だちになれたことでした。


8月12日PM8:00 「COBU」

 そして彼女が主催する太鼓チーム「COBU(鼓舞)」の舞台も観ることができました。さすがニューヨークの太鼓チームです。なんと和太鼓を演奏しながらタップダンスとヒップホップダンスが入ってくるのです。こんな演奏を見るのは初めてでした。始めは「おいおい・・・」と違和感があったのですが、曲が進むにつれて馴染んでしまいました(笑)。まさに「何でもアリ」「やったもの勝ち」というNYならではのパフォーマンスでした。
 若い女性だけの6人(すべて日本人)で、太鼓のたたき方は「TAO」(現在観客動員NO1の太鼓集団)に似ていました。舞台構成もよく計算されており、緩急の着いたプログラムで好感が持てました。
 ヤコさんとは次の「STOMP」の日本公演の時にまたお会いしましょうと約束して帰ってきました。え?どうやってヤコさんと友だちになれたかって?まあまあ・・いいじゃないですか、そんなこと(笑)                              

1月12,13日【冬季セミナー】

 1月12,13日の二日間、成城学園初等学校で行われた「冬季セミナー」では、多くの脚本の検討会が行われました。最後に岩﨑先生と小川先生に総評をいただきました。
【文責:木越】


白熱した脚本検討(中学年の部)(1日に約8本の脚本を集中的に検討しています。)
「でんこでんこ だれのとなりにだれがいる」昔遊びとポーズじゃんけん で(脚本検討の合間にちょっと息抜き

2013-01-12

【実践研究会】12月 定例会報告


【日時】12月22日(土) 15:00~
【会場】成城学園初等学校 社会科教室
【参加者】遠藤 加藤(陸) 瀧川 野口 保坂 蓑田 森(公)

1、日常劇活動実践報告「清明学園アプリコ舞台発表までのすべて!」発表者:野口祐之先生

 清明学園初等学校が毎年大田区民ホール「アプリコ」で行う発表会の様子を報告していただいた。4年生の舞台「ウオッシュさんとみんなのごきげんな毎日」を観せていただくとともに、舞台を作り発表するまでの過程について、その裏舞台を詳しく報告していただいた。学年80人の児童と、そこに携わる先生と「みんなで作る」ことについて、たくさん学ぶ事ができた。
 今回”実践研マネージャー・森公さん”から野口さんに報告をお願いしたのは、「学年で80人を超える規模の舞台をどのように作っているのか」だけでなく、野口さんがいつも心がけていらっしゃる「先生同士協力関係を作る」ことについてお話を伺いたいという思いがあったからである。舞台を作るにあたっては、学年や専科の先生に協力をいただくことが多々ある。その関係がスムーズにいき、イメージを共有する事ができれば、自然と良い舞台に仕上がっていくことが期待できる。子どもたちに「協力していい劇を作ろう」と言うからには、教員間にも同じ事が当てはまるはずである。そのことを野口さんはずっと実践して来られており、今回その方法を紹介してくださった。
 今回見せていただいたものは先生たちに向けた「劇通信」である。なかなか集まって相談する時間が持てない中、本番までの見通しや練習計画、狙いなどをシェアできるだけでなく、たくさんの思いを伝えられていると感じられた。多くの先生が関わると一番混乱するのは子どもたちである。ある先生には「良い!」と言われた事が他の先生には違うと言われる。そのような事がおこりがちであるが、教師間で指導観が共有されていくと、子どもたちの混乱も防ぐ事ができる。イメージを伝え、共有していく事の大切さを感じた。
 その通信を拝読していると「ありがとう」という言葉、「子どもたちの声」がよく見えた。野口さんは「演出担当は下手に」と言っていたが、とにかく一緒に作っている先生方に感謝の気持ちを忘れず、それを表現して伝えていくことが一番大切であると改めて思った。また学級通信にも載っている部分もあり、子どもたちの声や劇に向けた取り組みの様子、さらには子どもたちの変化の様子など、劇に向けた想いがたくさん詰まっていた。この通信を読んだら子どもも保護者も信頼して劇を楽しみにできるのではないかと思った。

 これらの話しをしている中で、蓑田先生より「視点の話」が出てきた。それは「もっとがんばらなくてよい劇があってもいいのではないか」というものである。一般論として、学芸会(発表会)というと、ものすごい達成を求めていく。より良い舞台を目指すのはそれはそれですばらしい事であるが、一方でハードルが高いものとなり、逆に劇から離れていく原因にもなっている。もしできれば「ストーリーを観てください」「子どもの表現をみてください」と分けられないだろうか、というご提案だ。もちろん片方ばかりではいけなく、両面を高めてはいきたいのであるが、現場では様々な狙いから舞台性、芸術性だけを追求する事もできない。例えばキャスティングでは教育的狙いを持った配置をすることもある。教育にはいろいろなやり方があり、その両面から子どもは学んでいくことを、我々が確認しなければならない。また劇作の会の中でもその境がはっきりしていないところもあり、話しが行ったり来たり、混乱しがちである。舞台性をみていくものを「A」としたら、劇あそび的なものを「B」とするように、今後実践研では、劇によって子どもをどのように成長させていくか、に視点をしぼったり、見方を分けたりして話すと良いのではないか、という話題になった。学校教育の現場で「劇」を行うからには、教育的な意義がある「劇」になっていかなければならない。その意味からも大変興味深いご提案であり、今後検討を進めていきたいと思う。

2、わらべうた 武田晋一先生

 今回の「わらべうた」も大いに盛り上がりました。「ホッチッチかもてなや」「じごくごくらく」「デーンデンコ」の3本立て。中でも「デーンデンコ」は「かごめかごめ」に似たもので、後ろに並んだ人の中で誰と誰が隣にいるのかを当てるもの。5人を越えると一気に難しくなる。クラスでもすぐに出来そうな楽しいわらべうたでした。      
【文責:遠藤】


《次回予告》
【日時】1月26日(土)15:00~17:00
【会場】成城学園初等学校 社会科教室

1、澤田麻美子さんの報告「日常劇活動実践報告!校内発表会『みんなの玉手箱』
から手話クラブの実践!」
2、加藤陸雄さんの実習「新年叩きはじめ!みんなでたっぷり和太鼓実習!」

 の2本です!!2012年度の実践研は皆様のおかげで希望の光が見え始めてきました。会を重ねるごとに「今の子どもたち、先生たちには劇活動・劇遊びが必要だ!」と感じ、改めて「みんなで実践していこう」と話し合いました。そして、何より定例会には利害関係がないので純粋に劇活動の話ができる良さがあります。2013年もぜひ、定例会にお越しくださいませ。皆様のアンテナを刺激する内容でお待ちしています。ただいま定例会大沸騰中!

【文責 森公洋】

2013-01-08

冬期セミナーのご案内

テーマ》脚本合評〜黎明書房脚本集に向けて〜

《概 要》黎明書房の脚本集発行に向けての脚本合評を行います。劇作の会の核心部分、脚本作りのノウハウを学び、話し合いを通して、脚本の考え方や書き方の研修ができます。個々の考えを出し合い、ともに考えて実りある会としましょう。今年は成城学園初等学校に通う2日間としました。また、懇親会は2日目の最後に用意をしています。会員の親睦もさらに深めましょう。


《日 程》 2013年1月12日(土)午前10時~1月13日(日)午後4時半
《場 所》 会場:成城学園初等学校 大会議室、中会議室、社会科教室
《参加費》無料 
《時 程》1月12日(土)
      9:45   受付開始
     10:00   開会あいさつ・会長あいさつ・内容説明
     10:15    脚本合評(中学年用、高学年用に分かれて)第一部
     12:30   昼食(仕出し弁当)
     13:30    脚本合評(中学年用、高学年用に分かれて)第二部
     16:30   感想交流  諸連絡  写真撮影
     17:00   1日目終了。解散。


     1月13日(日)
     12:45   受付開始
     13:00   脚本合評(中学年用、高学年用に分かれて)第三部
     16:30   会計報告 諸連絡 写真撮影 懇親会会場への移動
     17:00   新年懇親会(祖師谷大蔵駅前「ひもの屋」にて・希望者のみ)
     19:30   解散


《参加予定人数》1日目 35名 2日目 33名(1月7日現在)
※当日は多少増減の可能性があります。
 
【拡大委員会】13日(日)10:00から大会議室で行います。約2時間程度を予定しています。関係の方はご予定に入れてください。

議案は、①冬季セミナー現段階の反省 ②内山賞準備 ③次年度計画(役員人事、年間計画)④夏期大学分科会、担当者チーフ決定 ⑤三活動の次年度実行担当者決定等です。
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作品提出者様 各位

冬季セミナーに作品を提出する方は、部数も多いので(40部)、成城で印刷することも可能です。その場合は、当日、開始時間より早めに来て印刷してください。セミナーが始まると、昼食時間以外は印刷はできません。希望される方は、事前に編集者または事務局までお知らせください。よろしくお願いします。



事務局長:小宮民子
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2013-01-03

加藤陸雄のニューヨークひとり旅【その2】


8月11日 PM8:00  観劇2本目『メリーポピンズ』

 私は大の映画好きであります。中学のころから観始めた映画の総数は軽く2万本は超えていましょうか。そしてその私の映画ナンバー1が「メリーポピンズ」なのです。
いまだにこれを抜く映画には出会っていません。ですから、このミュージカルを観るにあたっては、意地悪く腕を組みながら斜に構えて「おれのメリーポピンズを汚してくれるなよ」といった気持ちでシートに座りました。だってメリーポピンズといったらジュリーアンドリュース以外はありえなかったんです。ところが・・・

 舞台にメリーが登場しました。歌を歌いました。なんて品があって、声がきれいで、清潔感があって・・・気がついたら泣いていました。目の前で歌っているメリー、踊っているメリー。「ホンモノの、生のメリーポピンズがいる!」もうそれだけでうれしくて涙があふれてしまったのです。・・バッカみたい(笑)。大筋のストーリーは映画と同じでしたが、舞台ならではのステキなシーンもたくさんありました。
 映画ではメリーの魔法でみんなは公園からアニメーションの世界に入っていくのです。舞台の公園はすすけた灰色の色調で統一されており、公園の中を歩いている人たちも黒の傘やグレーのコートといったモノクロの世界でありました。それがメリーの魔法がかかるや一瞬にして原色の公園と色とりどりのコートを着た人々に変わってしまったのです。きっとそうなるであろうと予想していましたが、予想をはるかに超える見事な変わりようでした。
 さらに圧巻だったのが、メリーの相棒のバートがタップダンスを踊りながら公園の上手の端まで行くや、そのまま舞台の額縁の壁をタップをしながら登り始めたのです。もちろん、よく見れば彼の腰にはワイヤーがついていました。フライングの応用パターンですが、びっくりです。しかも、その後なんとバートはそのまま額縁の天井に足をつけ、さ
かさまになりながら下手に向かってタップを踏んで進み始めたのです。天井にタップ用の板がついており、その板ごと移動しているのですが、さかさまのタップなんて初めて見ました。しかも地上から10メートルはあろうかという高さ。「おおー!」観客席からは惜しみない大拍手がわきおこりました。

 ラストシーン。映画では人知れずひっそりとバンクス家を去っていくメリーですが、しかし舞台では夜、バンクス家のみんなが見送る中、メリーは傘を開きます。すると傘がみるみるひろがり、舞台いっぱいの大きさになるのです。傘の内側には無数の青い電球がまたたいていました。大勢のアンサンブルも青い電球をたくさんつけた黒いコートを着て登場。舞台は一面の星空になりました。ため息が出るくらいきれいなシーン。メリーが歌う「シューティングスター」。バンクスさんたちも、アンサンブルもみんなで高らかに歌い上げます。するとメリーの体がふわっと宙に浮き、そのまま客席に向かってやってきて、3階席のかなたに消えてしまったのでした。それを歌いながら見送る登場人物たち。これぞミュージカル!感動して鳥肌が立ち、また涙が出てしまいました。もう、泣いてばかり・・・。

 客席が明るくなると、家族連れが多いことにも気が付きました。子ども達にちゃんとした劇を見せ、そして劇場でのマナーや、劇の中での拍手の仕方などを大人が身をもって教えているのです。家族が伝える文化というものがしっかりと成立していることにも感心しました・・・・・・つづく

2013-01-01

加藤陸雄のニューヨークひとり旅【その1】



 念願のニューヨーク!53年目にして初めて訪れたニューヨーク!そして思いっきりミュージカル三昧!2012年8月、夏期大を終えての9~17日にニューヨークに行ってまいりました。ねらいはただ1つ「ミュージカルを観まくる」事。ということで、今月から数号のあいだ、ブロードウェイミュージカルの観劇報告を含めた私のニューヨーク日記にお付き合いくださいませ。

 さてニューヨークに行くことを決めたものの、英語は心配だし、何を観たらいいのかまったくわからず・・・ところが、あるんですねえ、そういう私にぴったりのサイトが。タイトルは「英語が苦手な人にお勧めのミュージカル」。くっそー、と思いつつもしっかりと利用させてもらい観劇の計画ができました。こうして8月9日、何度も映画で見たニューヨーク・ブロードウェイに立ったのでした。

8月10日 PM8:00 観劇1本目『ボカピープル』

 上演曜日の関係で、1本目はオフブロードウェイの作品となった。ところが、記念すべき観劇1本目のこの『ボカピープル』、出だしから大変なことに・・・(笑)顔は白塗り、背広もまっ白。上から下まで白ずくめのボカ星人がくりひろげるアカペラパフォーマンス?といったキャッチフレーズが浮かんできた劇であった。とにかく楽しく、思いっきり笑い転げた。
 ストーリーは、ボカ星人の宇宙船が地球へ不時着してしまい、再び飛び立つためにはエネルギーが必要である。そして観客席から拍手をもらうと、上手袖にある大きなエネルギータンクに、エネルギーが貯まっていくという仕組みで、エネルギーが満タンになったらボカ星に帰れる、というもの。
 男女8人のボカ星人が、ベートーベンなどのクラシックからマイケルジャクソンまでメドレーでガンガンつなげていくのだが、その見事さと表現の面白いこと!さらに映画音楽のメドレーや、ゴスペルまで飛び出し、感心するやら興奮するやら・・もう最高!途中では客席いじりがあり、何人かが舞台に上げられて・・・ところが、なんと私も呼ばれて舞台にあげられてしまったのである。非常に恥ずかしかったのだが、こうなってはしかたない。どじょうすくいや阿波踊りみたいな振りを入れながらひと踊りしてしまった。観客席から拍手をもらい、上手のエネルギータンクが一段上がり、席に戻ることを許された。照れ臭かったが、となりのご婦人が「グーッド」と笑って言ってくれた。

 観劇第1日目から舞台に立って踊ってしまった陸雄おじさんのニューヨーク日記、次回をお楽しみに。
【加藤】