2016-03-31

【脚本研究会】3月活動報告

【日 時】平成28年3月11日(金)19:00~20:30  
【会 場】成城学園初等学校 小会議室
【参加者】木村、野口、保坂、森田、百合岡(計5名)

高学年向け プロット『やさしい星』
作:保坂 弘之

<あらすじ>
 宇宙船の故障によりローレル星に不時着したキューブ星の子ども四人組。親切でフレンドリーなローレル星の人たちに助けられ、故障を直すまでの間この星でゆっくり過ごすよう提案される。何から何まで親切にしてくれるローレル星の人たちの歓迎を受け、しばらく滞在することにしたキューブ星の四人組だったが・・・。

<作者より>
 嘘の反対である、「真実」(本心)とは?というテーマで書きたい。クラス(高学年)の子どもたちを見ていて、自分に有利に働くようにと不自然に親切にする行動や、友達をかばうような発言がたびたび見られるのが気になっている。嫌なものは嫌と言えること、本音で付き合うこと、その上で気持ちよく成立する「優しさ」や「親切」とは何かを考えさせたい。

<話し合いより>
・内面を描く話は、どうしても動きが少なく台詞が説明的になるため、劇として成立しにくい。
→テーマはそのままにして、設定を一から組み立て直す必要がある。(例)時は未来。宇宙の移動教室。班ごとに移動しているが、ある班は未知の星、地図にない星に不時着する・・・。
・班行動にする場合、メンバー一人ひとりの性格や、人間関係をきちんと設定する。
・真の「おもてなし」って何だろう?見返りのない親切とは?
・ぶつかり合って初めて理解し合えることもある。
・広大な宇宙を舞台にするのに適したテーマなのか?生活劇の方が合ってる?
・本心を言ったり、異論を述べたりすると、連れて行かれてしまう国。表面上のつきあいしかできない国。侵略国家。享楽国家。・・・
・なまけ者の国に働き者が一人入っていったら・・・?動物や昆虫に置き換えて、その中で気付きをもたせていく?
・仲間が集団を浄化することの大切さ。

◆『アリとキリギリス』、藤子・F・不二雄の『ミノタウロスの皿』、『ガリバー旅行記』などを例に、価値観の違う生き方、本当の優しさとは、「常識」という思い込み…など話題が広がりました。保坂さんの原案では、ほのぼのとしたやりとりから始まり、最後は衝撃の罵倒シーンで終わるというブラックな展開。「自分に嘘をついていい人を演じ続けたり、人から嫌われないことだけを考えたりしていると、やがて破綻をきたす」というテーマは、子どもだけでなく大人にとっても考えさせられるものです。「難しいテーマに挑んでいるから、何とかしたいねぇ・・・」と一同唸りながら今回は終わりました。次回またどのような形で出てくるか楽しみです。保坂さん、楽しみにしています!

◇次回のゼミは、4月9日(土)15:00~成城学園初等学校にて、翠会との合同の会になります。皆さんのご参加をお待ちしています!
【文責:百合岡】

1 件のコメント:

  1. 脚本を読んでいないので失礼な発言になるかもしれませんが、深い内面を掘り下げようとして、設定も複雑化するという失敗に陥ってしまったのでは?
    人間の内面を深く掘り下げた夏目漱石の傑作「こころ」も設定は、とても単純。
    親友も自分と同じ女性を愛していることを知り、先手を打って告白したらば成功したと同時に親友が自殺してしまったという、設定自体はとてもシンプルなものでした。

    嫌いだった友人が怪我をして表面上、優しくしたことより心の変化が始まったとか

    大嫌いだった親が老いて病気になり、世話をするうちに新たな感情が芽生えたとか

    設定を単純にして、内容を深く掘り下げると、良い作品になるのではないでしょうか?

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