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2016-09-20

【実践研究会】9月定例会報告

日 時:9月10日(土)15:00~17:00
場 所:成城学園初等学校講堂、社会科室
参加者:池田・今井・加藤・門上・門田・金岡・木越・木村・木村(大)・平・永岡・西脇・林・藤本・古屋・山本・吉田(以上17名)

1.『サーカスのライオン』を朗読劇に
国語教材・3年生東京書籍
木越 憲輝
 その月の運営の方がリレー形式で行っている朗読劇実習。朗読劇を行うことで、より深い読み取りに繋がる可能性を考えながら進めています。今回は3年生の東京書籍に載っている『サーカスのライオン』を使用して行いました。サーカスで火の輪くぐりを続けながら生活をする年寄りライオンのじんざは、檻と火の輪を行ったり来たりの毎日に飽き飽きしていました。そんなある日、ライオンつかいのおじさんから散歩に行くことを勧められ、人間のふりをして夜の街を歩いているところに、サーカスのライオンが大好きだという男の子と出会いました。今回の実習では、男の子、じんざ、地の文を読む役に分かれ、気持ちの変化を考えながら朗読劇作りを行いました。それぞれのグループがライオンの急速に動いていく気持ちに着目し、読みを深めていきました。この部分自体は淡々とした会話の連続で、あまり衝撃的な事件は起きません。しかし、このあとに起こる事件とじんざの行動を読み取る上で、この部分の読みを深めることが非常に大切であることから、この箇所を朗読劇にすることの必要性を共有しました。しかし一方でこの作品の教材としての弱さも話題になりました。この物語では、じんざと男の子が関わっている部分は数回しか描かれていません。その数回で、じんざの気持ちがそこまで変化するのか、描き方が足りないのではないかという指摘もありました。3年生の子どもたちが年寄りライオンの気持ちに寄り添うことも少しハードルが高いように思われます。子どもたちが触れる教材について考える時間にもなりました。

2.子どもたちとつくる子ども達中心の式典の取り組み
池田 靖
 池田先生のお勤め先である川崎市立百合ケ丘小学校では、昨年創立50周年記念式典が行われました。そこで全校児童が学年ごとに歌や劇で50周年をお祝いする発表をしました。今回の実践報告では、その式典の取り組みを発表していただきました。
 池田先生がこだわった点は、式典全体をひとつの発表として見せることでした。式典全体を3部で構成し、発表の間に入れると流れが途切れてしまう来賓の挨拶を第2部にまとめたり、式典の最初と最後を全校合唱で統一したりする工夫を行い、式典全体をひとつのショーのようにしたそうです。式典会場である体育館は、出入り口が後ろ寄りの三ヶ所だけでした。そのため、出入りに必ずお客さんの近くを通らないといけないことや、出入りに時間がかかることが課題とされていましたが、入退場も含めた発表の構成を各学年にお願いしたことで、それすらも発表のような演出がなされており、まさに全校が繋がっている発表になっていました。式典に参加するお客様を入れると、全校児童が入りきらないという課題もキャットウォークやフロアをうまく使うことで解決しました。
 終了後、池田先生は式典の構成は脚本を創る過程とよく似ていると感じたそうです。舞台をどう使うか、全体の流れはどう考えるか、オープニング・クライマックスの内容はどうするかなど劇を書いているような感覚だったとおっしゃっていました。子どもたち同士が見合う時間を設け、感想交流を行ったことでさらなるやる気にも繋がったともおっしゃっていました。今回の発表を通して、なかなか自分の意見を言わなかった子どもが自主的に発表するようになったと子どもたち個々の変化も紹介してくださいました。

3.1年生国語科・生活科 入門期の指導
~ドラマ・アクティビティを用いて〜
林 久博
 1年生で行った「ことばあつめ」の実践を報告していただきました。
子どもたちは、「あいうえお」ウォークで50音の面白さを身体で感じ、その後、「行」「段」の読み取りを学び、言葉を集め、その言葉をグループで身体表現する活動を行いました。今回は、それらの授業の様子を拝見させていただきました。子どもたちは、本当に伸び伸びと活動を楽しみ、さらに他の子どもの発表を楽しんで見ている様子がうかがえました。
 成蹊小学校では、「プレゼンテーション力の育成」において身体表現を重視しているそうです。身体を潜らせた確かな理解に基づいて、児童がそれぞれ明確なイメージをもって発信していく姿は、確かにプレゼンテーションの第一歩と感じました。さらにその発表を共有することで、受信・発信を楽しんで行うことができることも分かりました。
 身体を動かし、楽しさを共有することを入学当初から繰り返し行っている林先生の学級では、子どもたちでスイッチの切り替えを行うことが出来、学習のルールが1年生にしてきちんと定着しているということでした。
 45分という長い時間、「きちんと座りなさい。」「きちんと先生の話を聞きなさい。」などの外圧による指導を行うことで、子どもたち自身の学ぶ意欲には繋がりません。体を動かすことが好きな1年生だからこそ、心身を解放させ、他者と楽しさを共有することで本当の意味での学びの集団が形成されていくのだということを改めて考えさせられる実践報告でした。

4.太鼓実習
加藤 陸雄
初めての方も楽しく汗を流せます!

 初めて実践研に参加される方も多かったので、バチの持ち方の指導や簡単なウォーミングアップから始まりました。しかし、最後には大きな太鼓も登場し、約10分間休みなしで太鼓を叩き続けました。汗びっしょりになりながら、早速手にまめを作りながらも皆さんで来週からのパワーになる時間を過ごすことができました。


【文責:古屋有子】

《次回予告》次回の実践研究会は、10月15日(土)15:00~17:30です。
※今回から開催時間を30分延長することになりました。17:30終了予定です。
「和太鼓実習 みんなで叩いて気分爽快! 加藤陸雄さん」
「年間実践報告シリーズ アクティブラーニングとしての朗読劇(担当:森公洋さん)」
「一幡利一さんの実践報告『人形を使った活動~特別支援学校小学部~』」
「ワイリー麻梨子さんの実践報告『低学年国語の説明文~劇的な要素を取り入れて~』」
話題が豊富なので30分延長することになりました。楽しく学び合いましょう!!
【次回予告文責:今井洋助】

【翠会】合宿報告

【翠会 合宿報】
日 時:8月27・28日
会 場:御茶ノ水セントヒルズホテル
参加者:1日目 木村 木越 山本留 金岡 金平 小宮 石川 岡 中村 久保 長谷川 蒔田 土井(席順)
2日目:山本留 金岡 金平 久保 蒔田 長谷川 土井

<脚本ゼミ:1日目>
○「お昼の校内放送」
作:土井 彩子(給食委員会用)
「野菜の昔ばなし」
・放送で聞く作品なので、耳で聞き取りやすい言葉の精選が必要。
・セリフが長い。録音できるなら、効果音など音にこだわった作品にしてみてはどうか。

「アメリカの昔話より」
・物語のラストで「給食をしっかり食べよう。」という終わり方が、強引ではないか。
・好き嫌いが多い木こりをメインにしたらどうか。

「ちょっと怖い話」
・船乗りの、栄養不足な生活スタイルが、子どもたちに伝わるであろうか。
・放送台本は、いろいろな場面に移れるところがいい。場面転換の工夫に期待したい。

※食べ物にこだわった、今後の作品の展開に期待したい。


○「紙飛行機」
作:岡 信行(高学年用 演劇クラブ脚本)
・児童机の有無と、場所の設定の伝え方を再考すべし。
・エンディングのセリフがない表現が、どの程度観客に伝わるのか、再考できる。
・香織の不登校加減と、不登校の理由を、明確にしてみては。
・哲也の生き様がよく分かるセリフ回しを、物語の前半に入れた方が、よい。
・セリフや場面の唐突さが、随所で気になる。どのグループや役の子に焦点化したいのか。どの役柄の子たちの変容を伝えたいのか、焦点を明確にしてみてはどうか。
・香織が、自分の思いを言葉化できているところに、違和感を覚える。

○「タイム☆トラブル☆トラベル」
作:中村 俊英(6年生119名の卒業発表用脚本)
・未来の小学生は、3人にすべし。・未来人は、後輩になること、注意。
・タイムマシーン操作の映像は、舞台とは別のところに、白い布などを使って映し出す演出がよいのでは。
・発表の中で起きる「トラブル」がポイント。単純で、コミカルなトラブルにすると面白いのではないか。
・最後の、未来人とのお別れの場面だが、より感動的に、また、ずぼらなF君が本気を出す気持ちになれるセリフ回しを、より明確にした方が良いであろう。

プロット相談
○「5年生32名の人形劇を保育園で発表するには。」
小宮 民子
☆児童が全校やキャンプファイヤーでの発表を終えて、人形劇が好きになっている。地域の保育園でも発表したい。人形劇の脚本作りをどのようにしたらよいのであろうか。
・「うきわねこ」は場面転換が多く長編なので、10分に収めるのは難しいだろう。
・少人数のグループで、いくつかの保育園に分かれて発表できないか。
・人形劇は背景など、工作など準備が必要になる。時間的に間に合うか。
・全員で伝言ゲームや運動会など、単純で楽しく遊んでいる様子を演じて、園児に見せたらどうか。ストーリー性より、動きや見た目の変化や、園児が普段歌っている歌を織り交ぜるなど、園児たちがあきずに楽しめる、分かりやすい作品に期待したい。

○「6年生学習発表会のプランについて」
久保 由美子
☆学習発表を通して、成長、成果、周りの人への感謝を伝えたい。いろいろな発表形態を子どもたちにモデルを提示して、意見、希望を汲み取って発表につなげたい。
・いろいろな発表の形態を持つのであれば、全体の流れの中で、オープニングにインパクト、中だるみしない山場の工夫、どのようにしめくくりたいか、全体のイメージを明確にしたら良いと思う。・ひとり一言の演目は厳しいのではないか。
・児童を固定させた表現ではなく、動きを持たせて、のびのびと表現させたい。

○「1年生の発表会に向けて、どのようなテーマで劇を作ればよいか」
石川 賀子(41人で15分の発表)
☆だらだらと生活するグループとせっかちに生活するグループを対立させ、夢を食べる羊が登場する劇をつくりたい。「夢を持つことの大切さ」をテーマとしたい。
・1年生に、夢を持たせるテーマが難しいのではないか。
・悪い夢と素敵な夢を対立させて、羊が夢を食べる劇ができたら可愛くて、面白い劇になりそう。「素敵な夢を見るには、どのように生きるのか」をテーマにしたらどうか。
・羊がどんどん出てきて、悪い羊たちと対立関係を持たせ、事件を解決していくような、単純明快なストーリーにしてみてはどうか。

脚本ゼミ後、石坂さん野口さんも加わっての宴会。夏休みの思い出など話しました。



<2日目>
800字創作発表。宿泊者7人と少なかったが、その分作品についての思いを語り合えた。

  蒔田 「二度あることは三度目の正直」    
  金岡 「面白いことないかな」(見立て)
  久保 「灯台下暗し」
  長谷川「王様、完璧です」(見立て)
  山本留 「ゲームです」(えっ、これで終わり?)
  土井 「二度あることは?」
  金平 「おとうさんがんばって」(見立て)

来年度の翠会合宿は、9月2日(土)、3日(日)に決まりました。         
【文責:中村、土井】

【脚本研究会】9月活動報告

日 時:平成28年9月9日(金)19:00~21:20
会 場:成城学園初等学校 小会議室
参加者:石川、岡、木村、千野、野口、保坂、森田、山本(留)、ワイリー、百合岡(計10名)

クラブ用脚本『紙飛行機』
作:岡 信行

<作品について>第四稿。『紙飛行機』というオリジナル曲を作っての書き直し。不登校の香織と、そのきっかけをつくってしまった哲也の二人を中心とした生活劇。

<話し合いより>
・雰囲気はいい。出だしの感じも流れもいい。ただ、肝心なところが描かれていない。
肝心なところとは→①香織が不登校になった理由②香織と哲也の関係③哲也の心変わり(香織の家に訪ねに行く)のきっかけ
・「あした、がっこうでね」と紙飛行機のメッセージのラストはいい。
・香織と哲也が幼馴染だという設定をもう少し生かすことはできないか。なぜ哲也は香織に「注意」をしたのか。実は哲也は香織の「理解者」ということか。
・哲也の行動の背景を「受験のストレス」にするのはやや不自然。幼馴染ということもあり香織のことを気にしていて、でも素直に言えなくて・・・という感じでどうか。
・哲也が勇気を出して香織を訪ねるが、会えない。香織は紙飛行機を飛ばすが哲也には届かない。・・・というすれ違いを繰り返す。コミュニケーションアイテムとして紙飛行機を効果的に使ったり、哲也の様子をそっと見ている友達の存在を生かす、等。
・責任感から哲也は何とかして香織を学校に来させようとするが・・・ロミオとジュリエットのように会えず、哲也が窓の下でギターをかき鳴らすとか、泣き崩れるとか・・・
でも実は香織はただの風邪で休んでいた・・・だとコントになっちゃうか(笑)
・歌の冒頭は歌詞的にも香織のソロにするとよい。まとめ的な歌詞は1番以降がよい。
・哲也と香織、それぞれが取る行動の背景を描かなければならない。脚本は普遍的なもの。登場人物を「そういう性格だから」ということで済ますのではなく、「よくありそうな子」として描くことによって観る側は納得や共感ができる。


1・2年生用脚本「(タイトル未定)」
作:ワイリー麻梨子

<作品について>「漢字なんか面倒くさい」「ひらがなだけあれば十分」という子どもたちの声をきっかけに、ひらがな・カタカナ・漢字がそれぞれのよさをアピールしたりけんかをしたりして、最後は互いのよさや必要性を認め合うというストーリー。

<話し合いより>
・題材は面白い。ケンカのシーンなど同じことの繰り返しになっているので、全体を整理してすっきりさせたい。
・ひらがな・カタカナ・漢字はそれまでは仲良く共存していたのに、子どもたちの言葉をきっかけにカテゴリー化されて分裂してしまうという話。…とすると、単体では困るという場面や、他のもののよさが分かるという場面が重要になってくる。
・台詞や歌が多いので、「動き遊び」や「言葉遊び」を中心にするとよい。
・カタカナは擬音語・擬態語の表現を取り入れると面白いしひらがなとの雰囲気の違いを出してもよい。漢字は「山」と「風」がくっついて「嵐」ができて暴れるとか。
・子どもたちにひらがな・カタカナ一文字ずつ担当させて(ゼッケンやマントに書くなど)言葉作りをしたり、回文を取り入れたりするのも面白い。
・台本も、役割によって敢えて全部ひらがなやカタカナで書くようにすると、そこから見えてくるものがあるのでは。

1年生用脚本『ゆめひつじ』
作:石川賀子

<作品について>6年生を送る会で上演予定。怖い夢を見て眠れなくなってしまった「まどろみの国」のお姫様が、「ゆめひつじ」に夢を食べてもらうことによって眠れるようになったというストーリー。『ゆめくい小人』という絵本を元にしている。

<話し合いより>
・お姫様はなぜ悪夢を見るようになったのか?ゆめひつじの存在のシステムとは?
・1年生だからあまり難しくせず、「安心して眠っていいんだよ」ということが伝わればよいのでは。ひつじが1匹、ひつじが2匹・・・のおまじないの原点として描くか。
・悪夢のパターンを理由つきでいくつか描き、ひつじは悪夢から守ったり応援してくれたりする存在として登場させる。「食べる」表現は難しいしちょっとグロテスク?なので、囲んで守ったり追い返したり、悪夢の種類によってひつじの対応を変える。
・ひつじだけに頼るのではなく、お姫様自身がどこか変わって解決するようにしたい。最後はひつじの力を借りなくても大丈夫になる・・・→6年生へのメッセージにもなる。

◆参加者10名で椅子がいっぱいに。夏期大脚本分科会で書き始めたという作品を持って石川さんがゼミ初参加。ゼミと翠合わせ作品提出4回目となる岡さん、子どもへの配布予定が1週間後に迫るというワイリーさん。計3作品の充実の話し合いで、終わったのは21時半近くでした◆それでも開催、ゼミこじま飲み会。40分短期集中で飲んで食べて語りました。楽しい話題が満載でしたが、特に気になったのは留美さんの発音分析と野口さんのにんにくゴロゴロカレー?野口さんといえば悪夢の話も大爆笑でした

次回のゼミは、10月14日(金)19時~成城学園初等学校にて。作品提出は山本(茂)さん、千野さんの予定です。ご参加をお待ちしています。
【文責・百合岡】