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2018-05-06

【脚本研究会・翠会】4月合同例会報告

【日 時】平成30年4月7日(土)14:00~16:00
【会 場】国立オリンピック記念青少年総合センター センター棟508号室
【参加者】金平 木村た 小宮 千野 蒔田 森田 山本茂(7名)

 入学式やその準備で、参加者は少なかったのですが、様々な話題で盛り上がりました。

「ここはおいしいパン屋さん」中学年用
作:蒔田敏雄

<あらすじ>
 パン屋で客の姉弟がこしあんパンかつぶあんパンか言い争うが、両方買って帰る。
 夜になって、パンたちが歌いだす。あんパンたちはこしあんがいいのか、つぶあんがいいのか言い争う。観客にどちらが好きか聞く。結果を巡ってまた争うが、フランスパンの仲裁で収まる。
 ネズミが登場。パンを食べようとするが外が堅いフランスパンに負けて、去って行く。お客さんにおいしく食べてもらおうということになり、みんなで歌う。

<作品について>
登校中の子どもたちが、パンを擬人化してその性格を想像しているのをたまたま聞いた蒔田さん。「このアイデアはおもしろい」と考え始めたのがこの脚本です。

<話し合いより>
・パン屋にネズミが来るというのはいかがなものか。作者「事件を起こそうと考えてネズミを登場させた。」
・人間を初めに出した意図はなんだろう。作者「現実の世界とファンタジーの世界を両方出した意図思った。」
・人間は声だけでもいいのではないか。
・中学年より低学年向き。こしあんとつぶあんの争いに意味がない。
・みんなそれぞれいいところがあるということか。
・売れ残る悲しさと売れていく喜びを対比させるというやり方もあるのではないか。
・具のないパンと具のあるパンの対比というのもある。
・動き回っているパンたちだが、客が来ると動きが止まるとおもしろい。
・売れやすいパンと売れにくいパンの対比。キャラクターを分けるとおもしろい。
・舞台上に段があってパンが飾ってあるという図がいい。
・おいしいパンができるまでを楽しく表現するのもいいのではないか。
・パンの種類の違いを象徴的に見せるにはどうしたらいいのか。おなかを開けると「焼きそば」なんておもしろいのではないか。
・パンは食べられることが目的なので、誰が食べてもおいしく食べてくれたらいいと思う。食べてもらえる喜びを自慢し合うなんていうのはどうか。

~その後は作品から離れて、パン論議で盛り上がりました。


日本昔話より「狸太鼓」
構成・脚色:森田勝也

<あらすじ>
 3人の演者が登場し、前振りをする。おじいさんが罠にかかった狸を見つけ、狸汁が食べられると喜ぶが、狸の懇願を聞き入れて助ける。助けた狸の子どもがお礼に訪ねてきて、小太鼓に化ける。町で小太鼓をたたくと、殿様の目にとまり、小太鼓と引き替えに小判をもらう。子狸は逃げ帰っておじいさん、おばあさんと仲良く暮らす。

<作品について>
 私学の研修会のために、森田さんが脚本を書き、プロの役者が演出しました。演じたのもプロの役者さん。私学の5年生に見せたそうです。「劇作」通信443号の実践研究会ツアー報告に登場する兎団の方とのことでした。

<話し合いから>
・作者「ないものを見えるようにする役者の演技がすばらしかった。」
・この昔話を選んだポイントは何か。作者「表現が楽しく見られるものを選んだ。」
・作者「人間の動きやポーズで、狸がかかる罠を表現した。」
・工夫の余地がある脚本だと思う。
・遊びを生かすには話が単純な方がいい。ト書きをしっかり書き込んでいたとしても、優れた役者はそれを超えていく。
・いろいろな劇を見ることで、演出のセンスが生まれる。成城の子どもたちができるのはその積み重ねがあるから。
・作者「遊びの繰り返しだと、しっとりとした雰囲気が出ない。本当は生き物と人の交流を根底にしたいが、表現しきれない。」「しっとりとした情感を出すには困難なできごとが必要。日本昔話の根底の部分をもう少し引き出したいが難しい。」「シルエットで終わりたいというイメージがあったがうまく書けなかった。」
~簡単な脚本で見えないものを見えるようにする役者の表現力を見たい、夏期大学の講演が決まっていないなら、これはどうかということになりました。

次回の脚本研究会は5月18日(金)19時〜
   翠会    5月19日(土)15時〜
成城学園初等学校で行われます。みなさんの参加をお待ちしています。
【文責:千野】

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