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2018-07-26

【実践研究会】7月例会報告


日 時:7月14日(土)15:00~
場 所:成城学園初等学校仮校舎
参加者:今井・金岡・新保・林(玖)・林(久)・和賀井(6名)

1.特別な教科 道徳を演劇的な手法で深める提案①
/林さん
『うばわれた自由』(教出6年 学研5年)      
~項目「善悪の判断」「自由と規律」「自由と表現」

①メンタルリハーサル…教材に入る前に導入として用いる。先生が日常起こり得る学校生活の物語を語り聞かせる。子どもたちは目をつぶって聴く。物語①~K君は自分が遊びたくて、インゲンの水やり当番を怠けてしまう。物語②~K君はNさんの順番をどんどんとばして勝手に跳び箱を跳んでしまう。K君は先生に厳しく叱られる。ふてくされてしまったK君の心に届くように声かけをしてあげよう。~参加者による実習~

②ドラマワークによる創作場面A 「獄中の王様のわがまま」をスキットで
 王位を奪われ投獄された王が、相変わらずわがままを通そうとするが、囚人となった王を誰も相手にしない。不自由な身となった王の心情を感じ取るアクティビティ。~参加者による実習~「食べ物を持ってこい」「綺麗な部屋に移せ」「シルクのガウンはどうした」⇒「あなたはもう王ではない」「あなたのわがままで国は滅茶苦茶になったいずれ滅びるだろう」

③ドラマワークによる創作場面B~「国に広がる噂」をボイス・イン・マイ・ヘ
ッドで 王のわがままは国中に広がり、人心は乱れ国内は混乱する。国の末期
的な状況の噂が王の耳にも入ってくる。~参加者による実習~「みんな怠けて誰
も働かない、国内には物がない」「力が強い者だけが生き残る」「みんなが捨てた
ゴミで町中はゴミだらけ」「強盗が多発」「兵隊が怠ける、隣国に滅ぼされるかも」

④ドラマワークによる創作場面C~「理想の国づくり」をなりきりスピーチで
釈放され王位を取り戻した王は「これからの理想の国づくり」について国民を前にスピーチをする。~参加者による実習~「規律とは、みんなを縛るものではなく幸せにするものなのだ」「わがままと自由を区別しなくてはいけない」「みんなの自由を守るために、きまりを守る国を、もう一度つくりたい」

⑤討議~
○文章を読んで考えるだけでも、表面上では主題に辿りつけるが、本音と建前の乖離は拭えない。この様に身体を潜らせることによって深めることができると思う。
○教材の「じーん」とするところは終末のガリューの赦しの場面。取り上げると良かった。今回のワークの終わり方で、自分の生き方に反映される様な深い学びが得られるだろうか。
○この指導計画を丸々やると、時間がかかる。どこを焦点化して実施するかが問題。
○メンタルリハーサルを教師の語りかけとして一方通行で行うのではなく「呼応させる形」で対話型で進めるのも良い。納得できないでいる相手のバックボーンに寄り添う。「でも」「だって」の言葉に重ねていって、深めるていく方法もある。
○教科書教材の不十分さや偏りを感じることが多い。光村の「きまりのない国」は良い題材だった。「もし、~だったら」と仮定してみる。学級内の問題行動を見直す機会になった。



2.楽しみながら取り組む
3年生道徳学習「なんでもバスケット」
~「わたしらしさ」をのばすために光村3年
/木村大望さん

①報告~成城では「道徳」を特設していない。教員の裁量で学級の実情に応じて重点的に実施している。「なんでもバスケット」はキャリア教育の性格が強いので、もっと広く児童の人格形成に関わる気づきにつなげていきたかった。「個性の伸長」という項目を深めるには、指導者の感性や取り上げ方が大きく問われる。

②討議~
○自分の特徴に気づき、それを伸びていくことを支援するのが「個性の伸長」。他者理解は、友だちの短所を受け止めるところまで深めたい。
○自分の「良いところ」を見つける仕掛けはいろいろある。人形と対話させたり、「私は誰でしょう?」のクイズを実施したり、いいところカードを作って「その子を模した人型」に貼っていったり…。
○自己認識に関わる活動はゲーム形式で行われることが多いが、その様な、楽しさに支えられた共通体験からいかに認識を深くしていくのかが課題だ。
○子どもには自分の特徴を語りたくない自由も保証されるべきだ。
○学級づくりがうまくいっていて、集団の中で心が開放されていて、アサーションの力が高ければ、どの子も自己開示できるはず。
○それでも、自己開示したくない子もいる。逸れた児童も容認できることも大事。
○聖書の読みからの学びは難しい。「放蕩息子の逸話」など、宗教的な愛(アガペー)の認識は道徳的価値項目を既に包摂している。
○「本日の主役」という活動で、互いに良いところを言い合った。外見の特徴から始まったが、当人が持っている良いエピソードの紹介へと深まっていった。
○道徳の教材、題材(教科書も)を選び、アレンジする自由が本来、認められているべきだ。現行の制度は縛りが強い。生活科位の緩やかな運用が望まれる。自分で工夫したい教員には辛い縛りである。工夫しない教師は教科書を「とりあえず」読ませていれば良い。「とりあえず派」に合わせた現行の縛りは、深い学びを求めて工夫する教師を不自由にする。
○深い学びにいたる教材づくりは脚本創作と共通し、深い学びにいたる学習活動は、演劇教育と重なるところが多い。
【記録・文責 林】

《次回予告》 次回の実践研究会は9月8日(土)15:00~17:00です!
①報告・活動試行 「道徳・学級経営に活かす劇的活動」/木越 憲輝さん
②実習「二学期のスタートを楽しく豊かにする表現遊び、劇的活動」/林 久博さん

   
 集団で共通のイメージを持って楽しく遊ぶことで子どもたちの繋がりは強くなります。子どもたちの明るい笑顔が溢れる教室をつくっていきましょう。(林)

2018-07-22

【脚本研究会】7月定例会報告

【日時】平成30年7月6日(金)19:00~21:00
【会場】成城学園初等学校 小会議室

対外発表用プロット
現代版『お山は晴天』
作:保坂 弘之

<あらすじ>
 時は現代。成城学園に住むたぬきたちは、突然始まった工事の音に驚く。校内を見て回る怪しい人間の集団を見て「成城が大変なことになる」と思ったたぬきたちは、子どもに化けて校長や建築業者の会議を覗きに行くが…。

<作品について>
 来年度のゴールデンウィーク前後に対外発表を行うので、そこに向けて校内の劇部会で準備中。希望者(高学年中心)40~50人を募る。子どもたちの創作場面を入れながら、新校舎建設の楽しみを表現したい。また、自身の体験から、情報伝達の恐ろしさ・間違いの連鎖をパロディにして表したいと考えた。

<話し合いより>
・テーマは何か?対立関係はどこに?軸をつくってからプロットを組み立てるとよい。
・森から追われるたぬきたちの騒動とその顛末記…だとよくある話。成城なのだから、もうひとひねりほしい!
・たぬきだけでなく、森にすむ生き物たちが他にも出てくるとよい。
・噂や誤解のエピソードは、短い台詞や動作のやり取りでコミカルに加えることができる。
・たぬきと子どもたちとの関係は?子どもたちの中にスパイとしてたぬきが紛れ込んでいて、「森をつぶすな」というたぬきの願いに賛同した子どもたちがたぬきに協力する、というのはどうか。
・子どもに化けるたぬきは、ちょっと抜けた感じにしてハラハラ感を出すと面白い。最後に「あの子はもしかしてたぬきだったのでは…?」と思わせる余韻があるとよい。
・〈森と学校との共存〉だけでなく、これからの時代にふさわしい〈よりよいもの〉を目指したい。ユニバーサルデザイン?どんな子どもたちも、たぬきだって何だって居心地よくいられる、共存共栄的な…?⇒新校舎への思いや夢が感じられる作品にしたい。入れ物としての校舎ではなく、そこにどんな思いが込められているのか、その中身が大切。「新しい学校をつくるぞ」という思いが、観た子どもたちに湧き上がってくるような、そんな作品を!

人形劇
『ハイイロチョッキリのなみだ』
作:岡 信行

<あらすじ>
 どんぐりひろばに集まってきた動物たち。まだ青いどんぐりの実がついたままの枝が、あちこちに落ちているのを見つけ、不思議に思って見ていると、「どんぐりに触るなあ!」という声が聞こえてきて…

<作品について>
ソックスパペットシアター「どんぐりひろばはおおさわぎ」の第七話。川崎の人形劇祭りのための新作。ハイイロチョッキリという、どんぐりの中に卵を産み付けて枝ごと切り落とす虫に惹かれ、その生態を物語の中に描いた。

<話し合いより>
・ハイイロチョッキリが卵を産み付けるくだりは、台詞ではなく再現シーンにするとよい。ハイイロチョッキリの枝を切るシーン、その大変さは、舞台で見せたい。→虫眼鏡を使って、拡大して見せるように演出する。
・科学番組のよう?ハイイロチョッキリの生態を伝えるならいいが、ドラマとしてはどうなのか。懸命に生きているさまを、可愛く、切なく、描けないか。
・神様が出てきて説明するのはご都合主義。上から目線で誰かが語ってしまうとドラマではなくなってしまう。→動物たちの中の誰かが気付き、解決するようにしたい。例えば、動物たちの間に「その枝、踏んじゃだめ!」「どうして?」「なんでか分からないけど、お母さんにそう教えられたの」…というやりとりを入れるなど。
・斎田先生は児童向けの脚本で死は扱わない方がいいと仰っていた。最後は死のシーンを出さずには描けないか?一生懸命卵を守るシーン等子どもを守る母親の思いが伝わるようにしたい。
・「葉っぱのフレディ」のように美しく終われないか。最後にどんぐりからハイイロチョッキリの幼虫が出てきて幕、というのはどうか。
・「どんぐりひろばはおおさわぎ」といっても、哀しいお話だね…(一同しんみり)。でも、シリーズの中にこういうお話があってもいい!

◆ハイイロチョッキリの生態について少年のように目を輝かせて語って下さった岡さん。別れ際「やっぱりゼミは楽しい!」と笑顔を見せて下さった保坂さん。作品提出有難うございました。
◆次回のゼミは、9月21日(金)19:00~成城学園初等学校にて。常連さんはもちろん、初めての方もお久しぶりの方も大歓迎です♪皆さまのご参加をお待ちしています。
【文責:百合岡】

【実践研究会】6月定例会報告

【日 時】平成30年6月16日(土)
【場 所】成城学園初等学校 会議室
【参加者】今井、岡、金平、塚田、西脇、野口、林、保坂、山本、和賀井、新保(計11名)

 夏期大学の分科会にむけて、第1分科会、第4分科会から、今現在の活動予定についてお話があり、ペープサート作りやゲームなどの活動を実際に行いました。

①第4分科会
(岡 信行さん、塚田 理恵さん)
〈今年度の内容について〉
○昨年同様、全員同じパペットを作る。今年度は、「怪獣」。
○パペットの紹介では、ウレタンを作ったものや、ペープサートで作ったものも紹介する。

〈実際行った活動〉
○野菜のペープサート作り・劇


・岡さんが、2年生の生活科「野菜名人になろう」で、ペープサートを作り、お話作り(劇)形式で、野菜作りについて研究授業を発表予定。その際は、4人で会話を作る。
・トマト、ナス、キュウリ、エダマメ、ピーマン、シシトウを参加者が作成し、「どれだけ自分が生長したのか」や「どうしてこんなに生長したのか」を二人の会話劇で発表した。

○参加者の意見
(研究授業について)
・子どもが会話を作るならば、生活科の記録を掲示しておくとよい。
・本物の野菜に話をさせる、という案もある。
・インタビュー形式もよい。
・見合う時間が長いとつらい。
→間に歌でめりはりをつける。
・同じ種類の野菜で劇を作ることにすると、それぞれの野菜の違いも分かってよいのではないか。
・ペープサートを使うというのは、一種の投影あそび。授業外でもこういうものに触れられる環境があると、自然に遊びが生まれる。

②第1分科会
(今井 洋助さん、林 久博さん)

〈実際行った活動〉
○ゲーム「○○に続け」「百科事典」
○参加者の意見
「○○に続け」
・歌を2小節単位にしてはどうか。
・リズムを変えてもよい。
・相談する時、声が聞こえなくならないようにグループでぎゅっと集まるとよい。
・間違えた時にどう声を掛けるか。うまくいったグループにやり方をきいては。
・ジェスチャーを取り入れると、ぐっと劇的活動になる。
・先に当てはまる言葉をグループで相談して挙げておくと、全員の意見が反映されたように感じられる。
・グループで対抗するのではなく、何回続くか、というところに焦点を当ててもよいのではないか。

「百科事典」
・発表の順番とリズムをしっかり決めておくとよい。
・考えた言葉をふせんに書き、それを最後に集めると、本当に「百科事典」ができるのではないか。
・考えた言葉が「違うときにバンザイ」「同じ時にバンザイ」、両方可能。
・○○くんのすきなもの、など、クラスの友達を題材にするのもよいのではないか。
・最低でも5グループで行えるとよい。

○学習に活かす劇活動 道徳をドラマアクティビティで学ぶ
・文字からではなく、状況の中で考えていくことが道徳教育には有効。「体をくぐらせて」学ぶことが大切。

「1年生 スタートカリキュラム」
・あいさつエクササイズから、本当に気持ちの良いあいさつについて学ぶ。

「6年生 『青の洞門』」
・教科書8社中6社で取り上げられている教材を、ドラマアクティビティの手法(プロムナード、Yes or No)を使って考えていく。
・物語の時代設定をしっかり説明することが前提となる。

<参加者の意見>
「1年生 スタートカリキュラム」
・分科会が、道徳のノウハウを学ぶ場にならないようにしたい。
・「どういう子どもを育てたいのか」教師も自分で感じて学び取っていけるとよい。
・教師も他者視点を持つことが必要。
「6年生 『青の洞門』」
・プロムナードを用いる葛藤の場面をどこに設定するかで、学べることが変わってくる。
・プロムナードで本当に色々なことを感じることができるのか。→感じた子どもの意見から学べる、感じられることもある。
・言葉化できないことを学べる。
・道徳では、「先生が求めていること」を子供がこたえる、という授業にならないように注意が必要。
・ドラマアクティビティの用語を、日本語で表せられるようになるとよいのではないか。


《次回案内》次回の実践研究会は、7月14日(土)15:00~17:30です。
内容は以下の通りです。どうぞご参加ください。

①「特別な教科道徳を演劇的な手法で深める 提案①」(林さん提案) 
②楽しみながら取り組む3年生道徳学習~「なんでもバスケット」~『わたしらしさ』をのばすために(木村大望さん提案)

【翠会】6月定例会報告

「ちょっと脚本を書いてみたいのだけど・・・」「学芸会で自分の脚本
を上演してみたい」「自分で書くのはまだまだだけれど、他の人の脚本を上演してみたい・・・」初心者の方から経験者まで、脚本について勉強してみたいメンバーが集まる会です。主な活動日は、第1土曜日15時からです。まずは気軽にご参加ください。


【日 時】平成30年6月9日(土)15:00~
【会 場】成城学園初等学校 小会議室
【参加者】木村 長谷川 蒔田 金岡 金平 久保(6名)

☆シーツで見立て遊び(全4作)
作:長谷川安佐子
 ①「お砂糖だ!」「てるてる坊主」「高とびするぞ」「もぐらはあぞぶ」

〈作者より〉
 見立て遊びシリーズの作品。いくつか書いて低学年用の作品にまとめたい。

〈話し合いから〉
①「お砂糖だ」
・段ボールを砂糖に見立てて遊ぶのは、「運べない」という設定が難しいか。
・赤ありが来るとストップモーションで止まるなど、赤ありとのからみ場面をつくりたい。赤ありを指導者がやることによって、より楽しくなりそう。
・劇遊びの後に違う話を作る方法もある。
・砂糖がとけたのを「体につけて運ぼう」ということになり、そこへほかの虫たちがやっくる、最後に人間が来て「みんなで食べよう」というオチになってもおもしろい。

②「てるてる坊主」
・てるてる坊主が、動けない、手足がないなどで見方によっては難しい。設定に注意する必要がある。手足があって動いてもよいのでは?また、限られた場所で動くという風にしてもよい。
・すずめたちがてるてる坊主を空にとばせてあげるのはおもしろい。
・最後に、にじが出てくるときれいな舞台になる。

③「高とびするぞ」
・洗濯物やロープはいろいろな遊びに使える。青い布を滝に見立てても。
・シーツの後ろから何が出てくるか想像し、出てくるものを当てさせるのも楽しい。

④「もぐらは遊ぶ」
・シーツを安全ピンなどでとめておき、その間から顔を出すようにするとおもしろい。
・モグラ同士関係の中に、ミミズを登場させるのはどうか?(モグラはミミズを食べる)

☆プレゼント(中学年用生活劇)
作:金平 純三

〈作者より〉
 以前の作品から人数を増やし、劇中劇として再構成した。

〈話し合いより〉
・ゆうじがどうして孤立しているのか、鉄道オタクなのかよくわからない。
・ゆうじを最初に登場させ、周りとの関係がうまくできないことを強調してはどうか。
・ゆうじは電車好きで、写真をとっているという風にすると一人で電車を見に行ってもおかしくはない。最初にゆうじを線路のそばに立たせておき、みんなは気付かないで偶然出会い、最後はともこたちがゆうじに気付くことにしてはどうか。
・けんじがゆうじの父である必要性はないか。けんじの父も運転士の方がよいのでは。
・オルゴール音を鳴らしてくれたことに感激するようにしたい。
・おじいちゃんが父に、父がぼくにオルゴール音を鳴らしてくれたことを聞いていたほうが自然。
・ゆうじの人物設定については再考してほしい。 
 
 ベテランお二人の作品提出でした。見立て遊びを取り入れることでいろいろなアイデアが生まれ、低学年向けの楽しい作品になりそうです。また、金平先生の温かい雰囲気の作品は書き直しでさらに磨きがかかっているようです。完成を楽しみにしています。            
【文責:久保】

次回の翠会は8月25日・26日の合宿です。ご参加をお待ちしています!