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2018-11-23

【実践研究会・翠会】11月定例会報告

翠会と合同研究会。

 森公洋さんの脚本検討は、内容面に限らず、劇作法にまで話が広がった。子どもたちと、どう劇を創っていくのかという根本的な問いを自問自答してみたいと思った。脚本の在り方と演出の在り方は、密に結びついている。脚本の創作の過程も、形式も、多様であっていいと思う。が、子どもが演じるということ、その脚本を通して子どもが成長していくのだということは、忘れてはならないだろう。

 さて、実践研究会の番となった。発表者は、西脇正治さん。まずは、表現あそびで、体と心をほぐす。参加者2チームに分かれて、「だんだん~になる」を行う。見ている方のチームは、相手の「~」を当てるという仕事がある。

 それにしても、みなさん、体がよく動きます。ゲラゲラ笑いながら、テンションもアップ!続けて、木村たかしさんが、「なにやっているの?」という表現あそびを提案。通常バージョンで、順にやった後、全員参加型のバージョンでやってみようということ。
 例えば、「動物園で、動物を見ているの。」と言えば、みんなが即興でいろいろな動物になったり、お客さんになったり、迷子が現れたりと思い思いに、その場面に参加していくのである。この活動も大いに盛り上がった。聞けば、木村さんが担当しているクラスの高校生たちと学校宿泊をした時に、自然発生的に生まれた遊びだそうである。ぜひ、クラスでもやってみたいと思った。

 そして、本題の実践発表。会員の澤田麻美子さんに教えてもらった活動だそうで、気に入って年度に2回ほど行っているとのこと。

(活動の要旨)
①クラスメートのカードをアットランダムに引く。
②引いたカードに書いてある友達を2週間にわたって、見守る。(天使になる)
③その友達のすてきなところ、すばらしいところを発見していく。
➃友達のよいところを天使のハートカードに書き、プレゼントする。
⑤もらったカードのメッセージをもらった本人が読み上げる。
 これも、実際に参加者同士でやってみたが、カードには、すばらしいほめ言葉が書かれていて、とてもうれしい気持ちになった。また、相手のよさを書くのも楽しい活動で夢中になってしまった。みんな、ほめたりほめられたりして、温かい雰囲気になった。
 ほめ方も、人それぞれで興味深かった。例えば、
「本当はえらいんだけど、えらぶらない。」(だれでしょう?)
「声がやわらかい。表情がやわらかい。体もやわらかい。」(だれでしょう?)
など、短くてもインパクトがあって記憶に残った。うまいと思った。

(話し合いから)
・表現活動は、短い時間でその場限りで完結するものというイメージだ。しかし、この「シークレット天使」は、2週間にわたって活動は続いている。ロングスパンで、意識が継続していくことがいいと思った。実際に子どもたちの気持ちがどう変容していったのか、(成長したのかを)もっと知りたい。
・天使がメッセージを読み上げるのではなく、もらった本人が読み上げるのも、有能感を刺激していいと思った。
・学級の人間関係がうまくできていないと、この活動はむずかしい。心を傷つけるような言動も起こるかもしれない。
・書ける子と書けない子との差が大きい。教師が個別相談に乗って指導するのもOK。
・「ほめことばのシャワー」もそうだが、こういう活動はマンネリになると、意味がない。しっかりと教師がねらいを持って活動にあたるべき。

 西脇さんらしいとてもハートフルな実践発表であった。

<次回の実践研究会は!>
12月8日(土)15:00~17:30
◎活動試行「学級活動の進め方or道徳の進め方」(関口さん)
◎実践報告「上演指導を振り返って ユタと不思議な仲間たち(6年)~学芸会によって育てたい児童像~」(今井さん)
◎実践報告「ソックスパペット人形劇どんぐり広場は大騒ぎ」(岡さん)

【文責:野口 祐之】

【翠会・実践研究会】11月定例会報告

「ちょっと脚本書いてみたいのだけど・・・」
「学芸会で自分の脚本を上演してみたい!」
「自分で書くのは、まだまだだけど、他の人の脚本を上演してみたい・・・」
あまり構えず、しかし脚本について勉強してみたいメンバーが集まる会です。

【日 時】平成30年11月17日(土)14:00~
【会 場】成城学園初等学校 仮校舎
【参加者】木村 長谷川 金平 林 岡 野口 山田 西脇 金岡 森 新保 林(玖) 芦澤 (13名)
 
<翠会報告>
☆「出てこい!五色鯉」 4年生用脚本
作:森 公洋
〜作者より〜
・川崎の学芸大会用に脚本を依頼され書いた作品。2年前にも、「天狗とかっぱ」という作品を作った。
・11月8日 ホールにて発表を終えている。(25分) 11月末 保護者向けに体育館にて発表予定。
・夏の研究会で書いた作品。森田氏にアドバイスを受けた。
・4年生 85人。担任からの依頼は、女子が多い学年で、表に出たがらない子供たちを出していきたいということだった。出すぎずに、ちょうどよいテンションで演じたいとのこと。
・学校の前に五反田川があり、そこの生き物の話を作った。
・脚本がやや長くなったので、ショートバージョンとして、説明を少なくして、映像を使った。

〜話し合いから〜
・展開を簡潔にまとめると、どういうことなのか
→五色鯉を飼うために捕まえに来たが、きれいな環境でないと鯉は出てこない。
 隠れて様子を見ている子供たち。そこに生き物の3つのチームが出てくる。
  引っ越しチーム(汚い水には住むことができない生き物)
  居残りチーム(水が汚くても住むことができる生き物)
  お悩みチーム(引っ越すのか残るのか悩んでいる生き物)
 最後に子どもたちがいることがばれてしまう。

・五色鯉はなぜ表れたのか
 →子供たちが、自分たちが汚していることに気付く。それで、出てきた。掃除をしようと動き出した子供たちを見て。

・あかたは何をしたかったのか
 →あかたは、五反田川を見守ていた。子供たちのことを応援していく。

・子供たちに伝えたいことは何なのか
 →これからきれいにしようと気付いたことを伝えたいのか。そうだとすると、子供たちの力では、解決が難しいのではないか。水源まで話を広げてしまうと手に負えないのではないか。

・川の生き物が、子供たちを責めるのではなく、子供たちが現状の生き物たちの姿(けなげに生きている)を見て、気持ちが変わっていく方が良いのではないか。自分たちから、生き物たちのために、行動できるのは、脅されて行動するのではない。

・お地蔵様の意味は?
 →あかたは、地蔵様の化身。身に付けているものを同じにしている。

・初めに出てくる五色鯉の看板は、誰が作ったものなのか。
 →お地蔵様、または、昔の人なのか。

・最初の看板の謎解きのようなドキドキが、責められて終わっている。
 →ぜひ、この謎解きのかんじを最後まで通したい。
 →謎解きは昔話風だが、現代劇になってしまう違和感がある。昔話風にするには、川がもとに戻るかもしれないという夢にしたい。現実では、子供の頑張りだけではきれいにするのは難しい。

・川を汚す原因は、水源林、ごみ、生活用水。下水処理が行われるようになって、ずいぶんときれいになった。(まだ、清流には遠いが)

・昔は五色鯉が泳いでいた。しかし、家が建って汚くなってきた。今、改善してきたが、五色鯉はまだ、出てこない。

・護岸工事がされたころの川の様子を調べてみるとよい。

・子供たちから事前にどんな劇をしたいのかアンケートをとった。地域の自然を入れたい、川のことを入れたい、などが出された。また、3,4,5,6年生は総合の学習で、様々な自然を調べている。

・今、自然に戻そうとする動きがある。護岸工事から土に戻す。

・音楽の使い方について。自己紹介や気持ちを表現するのに使っているが。
 →子供たちが苦労していない。知ることにとどまっている。ドラマ性がないので、音楽が薄い。音は感情表現に生きる。

・脚本には、細かな人物の設定を書かない方が良い。それが分かるようにせりふや動きを書くのがベスト!筋が分かれば、演出は入れない方が分かりやすい。細かく書くと子供の演技より脚本を見てしまう。また、細かいセリフは子供たちに考えさせる。いらないセリフはカットする。

・脚本は、一つの大きな問いである。書くことで問いの答えを見つけていく。

・演出(体育館)について
 →①ランウエイを作る。②ひなだんとフロアー。③客席はマット。
 
 合同研究となり、参加人数も増え、にぎやかな研究会になりました。また、脚本の基本的な考え方なども教えていただき、とても有意義な時間となりました。11月末に体育館での発表が行われるようですが、今回の様々なアイデアを活かして、ぜひ楽しい舞台を作ってほしいと思います。(文責 芦澤)

◎次回の翠会は・・・
2月16日(土)15:00~成城学園初等学校 仮校舎作品を募集しています。
(12月、1月の翠会はありません。)